ブックタイトル肝炎医療コーディネーターこれだけは!

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概要

肝炎医療コーディネーターこれだけは!

かけでそれまで相談できずに患者さんがひとりでモヤモヤしていた不安の解消に繋がった事例もあります。一般に、患者さんが治療をうけるときには、医師と患者の信頼関係が成立していると思われますが、診療期間が短い時や医師の性格・技量や患者さんとの相性などで、その信頼関係が不安定な場合もあるようです。医師が勧めた治療法を断って、身近な友人が勧めたサプリを飲んだりする場合などがその例です。患者さんにとって、身近な人がいることはとても重要で、肝Coはその身近な存在になることができるのです。患者さんは一度医師から説明を受けても不安が残ったまま診察室を後にすることもあるでしょう。その時、肝Coが身近な相談者になり、理想的な意思決定のために背中を軽く押す(ナッジ)ことで、患者さんの不安も取り除かれます。また、たとえば忙しいことが理由で治療を受けられないと思っている患者さんもいますが、治療の具体的なスケジュールを説明することで治療可能だと理解したり、また肝がんに進行するという疾患の重要性や病気が進行してからでは遅いことなどを説明することで、先延ばしをせずに忙しいけれども治療しなくてはいけないと治療へ前向きになることがあります。医師もこのような説明もしますが、十分に時間がなかったり、患者さんによっては半信半疑の方もいて、さらに医師以外の複数の方から言われる(ブランディングと言います)とそのような気持ちになってくるものです。患者さんが治療を受けるまで、いくつもの障壁があります。それを乗り越えてもらうために肝Coの力が重要なのです。井出達也81