ブックタイトル肝炎医療コーディネーターこれだけは!

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概要

肝炎医療コーディネーターこれだけは!

エコシステムの各ステップにおける肝Coの役割S t e p 3(受療)肝Coの活躍が患者さんの受療に結びついています患者さんは、肝炎ウイルスが陽性と言われた後、すぐに治療をうけるでしょうか?答えはNoです。慢性肝炎や軽度の肝硬変では自覚症状がほとんどなく、日常生活にも支障はないため、受療には結びつきにくいのです。症状がないから大丈夫と勝手に思い込んでいる人は結構多いのです。そこに肝Coの活躍の場があります。いくつかの事例をお示ししましょう。事例1:肝Coが関わって治療に結びついた事例70歳台の女性で、以前からC型肝炎は指摘されていたのですが、症状もなく、かかりつけの先生からは「肝機能が正常なので治療しなくてもいい」と言われていたそうです。そんな中、たまたま肝炎の市民公開講座に参加したところ、治療をした方がいいのか、やはり、しなくていいのかがわからなくなり、私たちの相談室に電話をいただきました。相談室の肝Coが、病気のことや治療法について説明したところ、治療を受ける気になられ、当院で検査をさせていただきました。確かに肝機能(ALT)は基準値内でしたが、画像検査でやや肝臓の線維化(硬くなること)が進行していることが判りましたので治療が必要と判断されました。そして、最新の経口剤による抗ウイルス治療を行なってC型肝炎ウイルスを排除することができました。このように内科の医師でも肝臓の専門医ではないと、理想的ではない判断をすることがありますので、患者さんを肝臓専門医につなぐことも肝Coの重要な仕事と言えます。自分の病院に肝臓専門医がいな79