ブックタイトル肝炎医療コーディネーターこれだけは!
- ページ
- 50/204
このページは 肝炎医療コーディネーターこれだけは! の電子ブックに掲載されている50ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは 肝炎医療コーディネーターこれだけは! の電子ブックに掲載されている50ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
肝炎医療コーディネーターこれだけは!
Chapter 2肝Coが知っておくべきこと医療者としての精神的な配慮精神心理的苦痛に対する理解と支援肝炎や肝がんの治療を受ける患者さんは、検査の段階では検査結果への不安を抱きつつ過ごします。病名の告知の際には、告知に伴うストレス反応を示しますし、治療の際には、治療に伴う有害事象へどのように対応してよいか悩み、見通しのたたない中で不安を感じながら過ごしています。このように、患者さんの「治療に対応する能力を阻害する様々な不快な経験」を総称して精神心理的苦痛と呼びます。肝炎や肝がんの治療に向かうことは、患者さんがおのおの経験する苦痛や治療に関連した問題に対応して、それらをコントロールする試みの連続です。患者さんが体験する苦痛にはその強さにも幅があり、正常範囲内の悲しみや恐怖から、日常生活に支障を来すような抑うつや不安、パニック発作、孤独感など多岐にわたります。大半は、精神科の診断基準を満たすことはないものの、心理的・社会的な適応に影響を及ぼします。そのため、たとえ精神科的な診断がつかなくとも、その適応へ支援することが求められます。しばしば精神科的な診断がつかないので(重症ではないので)、支援の必要がないと思われがちですが、症状の重症度と支援の必要性とは別の次元の話です。病気や治療を知り、適応する過程で、医療者が提供する支援には次の様な流れがあります。1.情緒的サポート:安全を保障し、安心を提供する2.情報収集の支援:具体的に今必要なことを網羅的に検討し、48