ブックタイトル肝炎医療コーディネーターこれだけは!

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概要

肝炎医療コーディネーターこれだけは!

Chapter 2肝Coが知っておくべきこと進められています。また、B型肝炎には感染予防のためのワクチンがあります。日本では2016年4月1日以降に生まれた人が定期接種の対象になりました(B型肝炎ワクチンの定期接種化)。これに該当しない人でも任意でワクチンを接種することが可能です。C型肝炎血液(稀に体液)を介してC型肝炎ウイルス(H C V)が感染することで起こります。感染経路は、現在は覚せい剤などの注射の回し打ち、刺青や消毒不十分な器具を使ったピアスの穴開けなどが考えられていますが、感染経路がわからないこともあります。かつては輸血や血液製剤、消毒不十分な注射器や針を使った医療行為などによる感染もありました。現在使われている輸血用の血液や血液製剤は高い精度の検査が行われているためまず感染は起こりませんが、1992年以前の輸血、1994年以前のフィブリノゲン製剤、1988年以前の血液凝固因子製剤は、ウイルスのチェックが不十分だった可能性があります。HCVが感染しても急性肝炎を起こすことは比較的まれです。多くは感染しても自覚症状がありません(不顕性感染)。また、H C Vが感染してもおよそ30%の人はウイルスが自然に排除されますが、およそ70%の人はウイルスが自然に排除されずに慢性化(慢性肝炎)します。慢性肝炎の患者さんのうち、30~40%の人が約20年の経過で肝硬変に進行します。さらに肝硬変の患者さんでは、年率約7%の頻度で肝がんを発症します。C型肝炎の治療が必要なのはHCVに感染している全ての人です。治療は大きく分けて注射薬を用いたインターフェロン治療とウイルスに直接作用してウイルスの増殖を抑える内服薬を用いたインターフェロンフリー24