ブックタイトル肝炎医療コーディネーターこれだけは!

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概要

肝炎医療コーディネーターこれだけは!

Chapter 4個人としての肝Co活動:職種や立場を最大限の強みとして活動するには?歯科口腔外科病院の多職種が肝Coの研修を受けるといいことづくめ?肝炎から患者さんも自分の身も守る~歯科口腔外科の医療スタッフは患者さんの唾液や血液などの体液に曝されて診療する機会が多く、B型肝炎ウイルスやC型肝炎ウイルスに感染するリスクがあります。さらに医療器具の滅菌の不徹底による水平感染のリスクや、肝炎ウイルス感染患者が座る治療椅子(ユニット)をラップフィルムで包んだり、ユニットを隔離したりするなどの医療者側の過剰な対応は、患者への不利益や不当な差別的行動を生んでしまいます。歯科口腔外科領域でも、スタンダードプリコーションという感染管理の徹底が求めらます。そこでH医療大学では平成31年から「肝Coがこれらの問題点を克服できるか?」というテーマで取り組みを始めました。先ずは肝臓専門医が歯科・口腔外科スタッフ全員に肝炎の基礎知識に関するセミナーを開き、その後歯科・口腔外科医師、歯科衛生士、歯科技工士それぞれに個別でセミナーを開きました。患者に直接携わる歯科・口腔外科医師や歯科衛生士のみならず、入れ歯やインプラントなどの制作・加工に携わる歯科技工士にまで肝疾患に関心をもってもらうことにより、各部門間での知識の共有と均てん化を図りました。次に肝炎ウイルスを持つ患者さんが歯科口腔外科に受診したときに嫌な思いをした事例について、歯科口腔外科医の意見を聞きました。するとこれらの問題に対しては、医師個人の考えよりも指導医や病院全体の姿勢に強く沿っていることが判明しました。そこで、歯科の責任医師に現状の問題点と過去5年間の受診患者の肝炎ウイルスの感染率126