ブックタイトル肝炎医療コーディネーターこれだけは!

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概要

肝炎医療コーディネーターこれだけは!

で、北海道では、B型及びC型の肝炎ウイルス検査を無料で実施しています。そこに注目した当院のクラークのKさんが、「当院で元々、採血を予定された患者さんにB型及びC型の肝炎ウイルス無料検査の案内及び実施の了承を、主治医の指示の元、主治医に代行して医療クラークがとりつける」という提案を受けました。実際、このような無料検査を北海道の自治体が行っているという認識は病院を受診している患者さんでさえもほとんどなく、かつ、元々採血をする予定だったところに一緒に肝炎ウイルス検査を受けるといういわゆる“ついで検査”であるため検査を受けることにはハードルはあまりないと思われました。また、このような受検勧奨は医師のみで行うことは日々の診療に追われてしまって、ついつい後回しになってしまうため、この提案を実行してもらうこととなりました。実行にあたり、Kさんをはじめとした医療クラークには肝Co研修を受けてもらい肝炎の知識をしっかりと身につけてもらいました。実際に実行してみると当院において“年間数例”であった無料肝炎ウイルス検査の受検が“月数十例”となり、受検率が実質30倍以上に増えました。また、“ついで検査”であるため、採血における他の医療業種(看護師、臨床検査技師など)への追加負担はほとんどありません。この“無料ついで検査”の結果は患者さんの自宅に郵送され、陽性と判明した患者さんには肝疾患専門医療機関を受診していただく様に案内状を同封しています。このようなシステムは受検勧奨から結果送付に至るまでKさんをはじめとした医療クラークが先導して構築したものです。医療クラークらのこのような活動により、この無料検査でウイルス性肝炎が判明し、当院を受診して実際に治療が開始となった患者さんも出てきました。医療クラークが本来の医療事務補121